「あー。愛ちゃんは本当に新鮮」
「何が」
「そんな反応見せてくれる女子がって事」
「そんなん、ごまんといるから」
「そうなのかもね。俺、忘れてた」
秋人の勝手な行動に、苛立っていた私だったけど…。
凄く切なそうに笑う秋人を見て、何も言えなくなってしまった。
何で、そんな悲しそうに笑うんだろう。
そういえば、昨日もあった。
なんだっけ。何を言った時だっけ。
「あ、愛ちゃん、クレープ食べる?」
「え」
ぱっと、普段と変わらない笑顔に戻った秋人はクレープ屋を指差す。
私の返事を聞く前に、手を取って進んでいく。
食べるなんて言ってないし。
つか、少し前のほっぺにちゅうはもうなしになっちゃってるんかい。
秋人って、なんか、本能のままと言うかなんつうか。
……まあ、いいか。
彼女になるって、期間限定であろうと受け入れたのは私だし、今更ぐだぐだ言っても始まらない!
どうせなら、彼女として思いっきり楽しむしかない!



