「…愛ちゃん、ごめんね」

「え?」


俯いていると、急に謝って来る秋人。
謎すぎる。


「何か、ほらあいつらが色々言ってたから」


“あれ…?今朝話題になってた子?”


全然、今そんな事考えてなかったのに。
秋人がさりげなく後ろに隠してくれたから、気にならなかったのに。


「馬鹿だな。気にしてないよ。だって、私、潔白だもん」

「うん。よかった。でも、愛ちゃんは女の子でしょ?」


その言葉にきゅうっと胸が痛む。
何これ。


「う、うん」

それに動揺して、ドギマギする私。
明らか挙動不審。おかしい。

こいつらがモテるのって、顔だけじゃないんだよな。

……女の子の扱いが上手いんだ。
それを今更だけど思い知る。


どんな子だって、きっと女の子として扱ってくれるから女の子は彼等に夢中なんだろう。
でも、瞬ばっかりはわかんないな。

彼が誰かに優しくって想像出来ない。