着いた場所は

人のほとんどいない神社の裏

私はとりあえず
あいつの手をはらい

その辺にあったベンチの様なものに座り

息を整える


「美里・・・」

あいつに名前を呼ばれたが
私は振り向かない

こんな顔を
あいつに見せられるわけがない


恥ずかしいって

風が吹いた

私の左手の上に
さっきまであったあいつの手

いつの間にかもう一度
重ねられていた

思わず顔をあいつに向けてしまう


真っ赤な顔で