恋に落ちた、その先に。

「……あ、美衣~!会いたかったぁ」






「あははっ、私も~」






二人席と四人席をくっつけて、女子二人と男子三人が座っていた。





「あ、つーか…相沢、ごめんな、さっき!」





山中くんが謝ってきて、驚く。





「え、あーうん。いいよ」






「うん。マジごめん。…てか、悠介ー、どこ行ってたんだよー」







「てめっ、それ聞くなよ!触れない約束だろ?」







山中くんの質問にドキッとしながらも、佐々木くんがなにやらこそこそと話してくれたおかげで、特に話す必要はなくなった。






「で、あ、美衣……飲み物なにか買ってくれば?橋本くんと♪」






「うん、わかった!」





“橋本くんと”を強調した聖華の冷やかしは聞こえないふりをして、金魚の入った大きな袋を席に置いた。