「実は、……私ね？安土奈々っていうんだけど、名前が“あ”から始まるから、いっつも１番で……。でもね！相沢さんがいてくれたから、今回、初めて１番を逃れたんだ」







なるほど。






ちょっと嫌味に聞こえなくもないけど、私の名前が役に立ったらしい。








「そっかぁ。あ、でも、その気持ちすっごくわかるよ！私も同じでさ」







「そ、そうだよね。……なんかごめんね。ホント、ありがとう」








照れくさそうに笑うその顔は、なんともかわいらしい。






「いや、いいよ！そういう運命ってことで！……じゃあ、改めまして、相沢美衣だよ」








「えっと、安土奈々ですっ。友達に……なってくれるかな？」







「もちろん！そのつもりで挨拶したよ？」







「そっか！だよね！」