冷たい上司の秘密の誘惑

仕事で、頼りになる先輩で、優しい創一が好きだ。

その好きは、もちろん、先輩として。

だから、改めて紹介されると、どうしていいかわからなくなる。


「緊張してるの?」

「…エ?…はい、ちょっとだけ」

私の言葉に創一はニコッと微笑む。


「バカだな、いつも通りにしててよ。

お互いを知っていくうちに、その先に、付き合えればいいかなって、

オレは思ってる。紹介相手が美穂ちゃんだったのは驚いたけど、

正直、美穂ちゃんで良かったと思ってるんだ」

前を向いたままゆっくりとした口調で言う創一。


「そう、なんですか?」

歩きながら、私は創一を見上げた。


「うん、気になる相手だったからかな?」

…ドキッ。

その言葉にドキッとする。

そんな事を言われて、悪い気はしない。


「これからは、とりあえず、お友達として、宜しくお願いします」

「こちらこそ、宜しく」

改まっていったせいか、2人で吹き出してしまった。


「…ぁ」

携帯が鳴り、それに目を落とした創一が声を上げた。