冷たい上司の秘密の誘惑

「美幸?」

「あのね?…あれって夜のご奉仕だったみたい」

「///?!」

美幸の言葉に、顔は真っ赤になる。

当の美幸は、ヘラヘラ笑っていた。


「ヤキモチ、妬いてくれてただけでね?

『オレの事だけ見てろ』って言われちゃった・・・へへ」


「・・・そ、そうだったの」

なんだ、よかった。私は大きな溜息を一つ。


「ゴメンね?心配してくれてたんじゃない?」

「・・・まぁ、ね。でも、何でもなくてよかった」


「ホントゴメンね」

「いいよ、幸せそうでよかった」

そう言って微笑む私。

それに対し、何かを企んでいる顔で意味深な笑顔を浮かべた美幸。


「・・・どうかした?」

「あのね、このお詫びって言うのも変だけど、

如月部長が、いま彼女募集の友達、紹介してくれることになったよ」


「?!いいって言ったじゃない。私、今は、他の恋なんて」

私は身振り手振りで、必死に断る。

でも、美幸は頑として諦めようとはしなかった。


「来月1日、仕事が終わったら、一緒に食事会だからね?

覚悟しといてね?ドタキャンは許さないから」

満面の笑みの美幸。…それがっ逆に怖い。