冷たい上司の秘密の誘惑

「ぶ、部長?」

怪訝な顔で、部長を見つめる。


「朝まで付き合え、命令だ」

「そ!そんな無理言わないでくださいよ!

私は自分の家に帰りたいです。それに、部長と朝までずっと一緒なんて

私はイヤ…ぁ」

…墓穴を掘ったとはまさしくこの事だ。


「ほ~」

「・・・・」

私を見つめる篠田部長。目線を泳がせ、困惑する私。


「・・・そんなに、誠の事が好きか?」

「な、何でそこで、三谷先輩が出てくるんですか?!」


「あの日、抱きしめられてただろ、誠に」

「?!!」

・・・まさか、篠田部長があの場面を見ていたなんて。

ありえないこの状況に、私は咄嗟に、缶に手を伸ばし、

一気飲みをした。


「あ!バカ!」

グビグビグビグビ・・・・・

やっちまったよと額に手を当てた篠田部長。

一気飲みをして、ちょっとスッキリした私。


「あ~・・・スッキリした」

「お前なあ、空きっ腹に、アルコール一気飲みしたら、酔いが回るんだよ」

呆れながら篠田部長が呟く。