冷たい上司の秘密の誘惑

抵抗したにもかかわらず、篠田部長は、

私を自宅へと連れて行く。

…あんまり暴れるので、周りの視線が痛い事に気づき、

しょうがなく抵抗を辞めた。


・・・落ち着いたシンプルな部屋。

篠田部長らしいと言えば、そうなのかもしれない。


「・・・こんな所に連れてきて、どうしようって言うんですか?」

「さっきの男は彼氏なのか、違うのか?」

「ち、違いますよ、仕事の先輩です」

私はそっぽを向いたまま、そう答えた。


「これからは、オレの部屋に住んでもらう」

「なっ?!冗談やめてください。私には帰るアパートがあるんですから」


「…引き払えばいい」

「・・・」

あまりにも真剣な表情で言われ、言葉を失う。


「オレの傍を離れるな。これは、命令だ」

「・・・そんな」


「明日は休みだ。必要な物は、明日取りに行けばいい」

「勝手に決めないでください」


「今まで、美穂が勝手にしてきたんだ。

今度は、オレの言うことを聞いてもらう番だ」

そう言った篠田部長は、ネクタイを緩めた。