「おめでとう、美穂」
「ありがとう」
沢山の人の祝福、この就職氷河期に、
私は運よく出版社に就職が出来た。
専門学校で色々な資格を取ったおかげもあるのか、一発合格。
こんなに嬉しい事はない。
「おい、久保美穂」
「何でしょうか、篠田部長」
デスクワークの最中、部長が私を呼んだ。…しかも大声で。
私は思わずため息をつく。
だって、今日、もう5、いや6回目。篠田部長から呼び出しを受けるのは。
重い足取りで、篠田部長の元にやってきた。
その間、先輩たちの視線が痛いくらいたくさんあった。
哀れんでる目。またか、と呆れてる目。
今日何度目よ?!なんて怒ってるような目。
…私だって、何度も呼ばれるのは嫌だ。頑張って仕事をしてる。
何度も見直しをしてから、篠田部長に持って行っているのに。
「お前の目は節穴か?」
「・・・」
「ここも、ここも間違い、やり直し、っていうか、
小学生からやり直し」
「・・・」
私は思わず、涙目で睨んでいた。だって、あんまりにもヒドイ言いよう。
確かに間違いを指摘されるからには、私の落ち度はある。
でもだからってそこまで言わなくても。
「ありがとう」
沢山の人の祝福、この就職氷河期に、
私は運よく出版社に就職が出来た。
専門学校で色々な資格を取ったおかげもあるのか、一発合格。
こんなに嬉しい事はない。
「おい、久保美穂」
「何でしょうか、篠田部長」
デスクワークの最中、部長が私を呼んだ。…しかも大声で。
私は思わずため息をつく。
だって、今日、もう5、いや6回目。篠田部長から呼び出しを受けるのは。
重い足取りで、篠田部長の元にやってきた。
その間、先輩たちの視線が痛いくらいたくさんあった。
哀れんでる目。またか、と呆れてる目。
今日何度目よ?!なんて怒ってるような目。
…私だって、何度も呼ばれるのは嫌だ。頑張って仕事をしてる。
何度も見直しをしてから、篠田部長に持って行っているのに。
「お前の目は節穴か?」
「・・・」
「ここも、ここも間違い、やり直し、っていうか、
小学生からやり直し」
「・・・」
私は思わず、涙目で睨んでいた。だって、あんまりにもヒドイ言いよう。
確かに間違いを指摘されるからには、私の落ち度はある。
でもだからってそこまで言わなくても。