苦しくて、死にたいと思ったことが昔あった。

でも、どうすることもできなくて、ずっと泣いていた。

誰も助けてくれなくて、もうダメだと思ってた。

もう終わりだ、なんて、子供ながらに考えた。

そんな私に向かって、あの人は――強くて優しいあの人は、「泣きながら笑え」って言った。

当時の私にはその言葉の意味がわかんなかったけど、泣きながら笑った。

あの人の言うことをただただ信じて、泣きながら笑った。

それから、つらい時はずっと泣きながら笑った。

そしたら、いつもよりもちょっと楽になった。

それを繰り返して、必死でもがいてったら、苦しみはいつの間にか消えてた。

私が今あるのは、あの人のおかげ、あの人がいたから私はここまで来れたんだ。

でも、いまのあの人は――――――