『お前は誰にもわたさない』



 入学式が終わり自分の教室に行くと

 そこには愛しの喜多見君がいた。


 だが、すでに喜多見君の周りは

 多数の女子で

 埋め尽くされていた。


 私は、完全に出遅れた。

 
 「喜多見君って彼女とかいんの~?」

 女子の誰もが気になる事を

 喜多見君の周りにいた

 女子の中の一人が訊いた。

 「別に特定の人はいないかな。

  でも、あえてタイプの子を

  言うのであればあそこの子かな」

 
 そう言って彼は私の方を指差した。