「しっかし、好ちゃんのエッチ~な事に関しての、行動力は相変わらずだね~」


「あん? どうしたんだよ、改まって?」


 今さらだろ?と、いったような顔をする好。


 もうすぐ高校が近いのか、周りには好達と同じ制服を着た生徒達が増えてきている。

 そのせい……というかおかげもあって、好の変人じみていた行動も、比較的大人しくなっている。


「……(チラチラ)」


 まぁ、あくまで比較的なので、要が言うところの絶景を見る事自体は止めていないのだが……。


「ボクは婆ちゃんの家から高校に通うことになったから徒歩3キロくらいでいいけどさ、好ちゃん家からだと10キロ以上はあるんじゃない?」


「あぁ、オレん家からだとだいたい15キロだな」


「そう、15キロだよっ。この絶景を見るためとはいえ、良くそれで徒歩通学を選んだね?」


 感心した様に、両手を軽く広げる要。


「ふっ、自転車に乗ってちゃ、この世界を楽しめないからな……。歩いてこそ、目線の高さをアジャストする事が出来るんだよ」


「お~」


 何やら格好良さそうな事を言っているが、やっぱりパンツが見たいだけの、バカ男のバカな発言である。