「で、でもこんな隠しスポットを、初登校で良く把握してたね!」


 好の突然の奇行に戸惑いながらも、明るい声で話しかける要。

 どうやら、話も目もセットでそらす事に決めたらしい……。



 だが、あそこまで気持ち悪い動きをしていた好である!

 そんな見え透いた話のそらし方では、そうやすやすとそらさせてはくれないだろう……っ!





「ふ、まぁな! もっとオレ様を崇めてもらってもいいぜ!」


 とても簡単にそらせてしまった……。



「最高だよ。好ちゃん最高っ」


「わははは、そうだろそうだろ!」


「あ、好ちゃん見て。あの娘、立ちこぎしてるよ」


「うひょおおおっ! しかも、あんな短いスカートでっ! 入学早々先生に怒られても知らないぞ~っ」


 まさかと思いつつずっとスルーしていたが、先程からこの二人は、自転車で通学中の女子生徒のスカートの中を――


「七色の景色だね」


「おうおう、チラリズム最高だぜ!」


 覗いています。はい、すみません。こいつ達は春に良く出るアレと何ら変わりありません。