「…………っ……」
バタン、とアルバムを閉じた。
気を緩めれば、涙が零れ落ちそうだった。
次のページには、二戸のメッセージしかなかった。
あんなに悩んで書いていたというのに、内容は至って短かった。
急いで待合室を飛び出す。
まだ向かいのホームにも、電車は来ていないはずだ。
改札を目指して走った。
二戸。
二戸。
"あの日から、お前は俺の神様だった"
二戸。
"お前のことは、一生忘れない"
二戸…
二戸!!
"ずっと、ずっと大好きだ"
好きだ。
大好きだ。
俺だって。
お前の好きとは違っても。
もうだめだ。
一度改札を出て、踏切を渡る。
少ししか走っていないのに、息が切れる。
俺の三年間で得たもの。
そんなの、お前への想いなんてものじゃない。
その想いがどんどんと膨れ上がったものだ。
そんなの重くて、誰にも話せないものだ。
それでも。
今、お前に伝えたい。
お前と出会ってから、楽しかったと。
お前を想って、辛かったと。
それでも二戸のことが、大好きだと。
今伝えずに、いつ伝える?
俺たちの人生は、重ならない。
今あるこのときは、たまたま交差した点でしかない。
そんな、一瞬のときが大切だったことを。
今、この一瞬が終わる前に、伝えたい。


