結局。

 真心のことを考えたら、何も言えずに2日経った。


 一度、先生に、真心に入院していることを言ったか聞かれたけど、うんと言って、嘘をついた。



「うぅー……暇。暇だー!」


 独りぼっちの病室は、楽しくない。


 テレビは、見ていない。


 お父さんや、もう退院したお母さんが持ってきてくれた本は、もう読み終わったし。


 あぁ、こんなことなら個室じゃない方がいいよ……


 こんな時、真心がいたら……


 って、来るわけないじゃん。

 言ってないし。


 トントンッ


 一人で、ため息をついていると。


 病室のドアが叩かれた。


 誰だろう……


 学校は終わってるけど、先生はこの時間は帰ってないし。


 お母さん達も、まだ来ない時間。


「は……い?」


 不安があったけど、一応返事をした。


 あたしが返事をすると、ガラッとドアが開いた。


 そこに居たのは……


「ま、こ……?」


 なんと、真心だった。


「なんで……」


 制服のまま、早歩きで真心が近づいてきた。

 その顔は、怒ってるような、悲しんでるような。

 そして、あたしの前まで来ると。


 バシッ