「……あっ、え」


 先生は、驚きすぎたのか、言葉を言えてない。


「「…………」」


 しばらくの沈黙。


 すごく、気まずい。


「あのっ……先生」


「ちょっと、待って。」



 先生は、テンパっていた。


 頭を抱えてる。



 どうする、あたし。


 この状態だと、しばらくは話せないだろうし。


 待つしかないのか……


 この緊張のまま?


 ……耐えられない。


 今さら、さっき好きなんて言わなかったら良かった、嘘を突き通せば良かったと後悔している。




「俺、は……」



 先生は、ゆっくりと口を開いた。


 その言葉の続きを聞きたくて。

 でも、聞きたくなくて。


 ゴクンと、唾を飲み込んだ。


「……ごめん、小泉のことを思ったら気持ちを受け入れられない。」


 それは、遠回しに振ったってことだよね。


 あたしのことを考えてって言われても。

 確かに、生徒の未来を考えてそうなるのは分かるけど。