「瞬なんて、浮気野郎だし、私、ただのセフレみたいなんだよ!!」


「はぁ?浮気なんてしてないし……」


「私の誕生日だって忘れてたじゃん!!」


「嘘!?サイテー」


「あっ……うぅ……」


 二人で、先生を攻撃する。


 すると、実花さんがいきなり泣き出した。


「もう……辛い思いはした、くな、い……でも、瞬は私にとって、と、ても、大事だったよ……遊びだったかもしれないけど、ありがとう……」


 笑って、先生に言った。


 思わず、涙腺が緩む。


「すー、はぁー。」


 実花さんは、大きく深呼吸をした。


 そして、笑って。


「もう、私行くわね。蛍、瞬は止めた方が良いわ。サイテーだもの。まあ、私の時がそうだっただけかしら?きっと、瞬は……」

「実花!」


 実花さんの言葉は、先生によって遮られた。


 先生は焦ってる。


「先生が、どうかしましたか?」


 気になる。

 でも、実花さんは話してくれなかった。


「じゃあね、瞬、そうだ。」


 そこまでは聞こえたけど、実花さんは小さい声で言って、聞こえなかった。


 そして、実花さんが言い終わった時、先生の顔は、一気に赤くなった。


「ふふっ、じゃあ、バイバイ♡」


 手を振って、実花さんは病室を出て行った。

 何を言ったんだろう。

【蛍が好きなの、バレバレよ】