蛍ちゃん。


 私、次は殺すって言ったからね。


 気づいてなくても、私を傷つけた。



 だから……



 瞬の方を見る。


 瞬は、私なんか見ない。



 花瓶以下。


 私は、花瓶以下。



 ふと、落ちてしおれかけたアルストロメリアが目に入る。


 しおれっちゃたら、幸せな日々なんて来ない。



 もう一度、私は蛍ちゃんを見る。



 散ってよ。


 アルストロメリアのように。


 幸福な日々なんて、絶対に私があげない。


 閉ざしてやる。



 私はゆっくりと蛍ちゃんの首に両手を添えた。




「蛍ちゃん、さようなら。」





 首を、絞めた。