……どうしよう。


 放課後になっても、教室から出れないあたし。


 クラスのみんなも、先生も、誰一人いない。


 実花さんからもらった紙を見て、固まってる。


 電話すべきか……


 でも、あたしになんの用だろう……

 あたしは、実花さんとなんの面識もないわけで。


 電話しない方が……いや、でも……



 悩んだ末、あたしが選んだのは……




「あっ、こっちこっち!」



 実花さんと、会う方。


 電話をして、近くのカフェに待ち合わせた。


「なににする?蛍ちゃん。」


 ゾクッとした。


 実花さんが、あたしの名前を知ってたから。


「カ……カフェラテ……」


「あっ、私もー!カフェラテ二つで。」


「サイズはどうなされますか?」


「そうねー……」


 実花さんは、明るく店員さんと話してる。


 でも、あたしは恐怖を感じた。


 どうしたらいいの……?


「でも、私達、相性いいかもね。同じ物頼んでるし。」


「そう、ですね……」