「……」


「……」


 何この、沈黙は。


 先生は、ずっと黙ってるし。

 あたしは、話しづらいし。


 でも、急に先生が笑い出した。


「……ぶっ……ははっ……」


「え……先生?」


「おま……おま……」


 先生は、何かを言いかけたけど、笑い過ぎて言えてない。


 そして、おなかを抱えて笑ってる姿にキュンとくるあたし。


 ……なんだ、これ。



「先生……どうしたんですか……?」


「いや、だって……ケンカしただけで休むって……子供じゃん!!」



 子供……か。


「……バカにしてるでしょ?」


 高2を子供なんていうなんて……

 バカにしてるじゃん、絶対。

 いや、理由も子供みたいだけど……


 ひどい!!


「バカになんてしてねーよ?」


「じゃあ、なんで笑ってるんですか?」


「いや、可愛いって思って。」


 また出た、カッコつけた言葉。


 可愛いだなんて。

 普通にいうなんて、タラシ野郎だ。