今日は、休もう。


「おかーさん……」


 あたしは、お母さんを呼んだ。


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「暇すぎる……」


 お母さんに休むと言い、部屋でボーっと過ごすこと、約8時間。

 真心には、メールで休むとだけ伝えた。

 まだ、先生のことを話せる状態じゃない。


 家では、漫画読んだり、携帯いじったり……

 ご飯以外は、ほとんど部屋を出ていない。

 でも、何をしていても、やっぱり先生が頭の中にいる。


 はぁー……

 どこまでも、先生が好きなんだ……

 昨日会って、いきなり恋に落ちて、いきなり失恋……


 でも、よかったじゃん。

 まだ、あたしは先生という溝に入りかけただけ。

 溝に浸かって、出れなくなるまでに終わってよかった。


 いや、正式には、まだ終わってない。

 でも、今日この心に向き合ったら終わるだろうから。


 たった一日の、恋か……


 なんて、思っていたら。


 カランッと玄関のドアが開く音がした。

 お母さんの笑い声も聞こえた。


 きっと、高校の便りとかを近くに住んでいる麻実(まみ)ちゃんでもが届けてくれたんだろう。
 お母さんも、ニコニコしながら会話しているんだろうな。


 でも、何故か階段を上る音が聞こえてきた。

 あたしの部屋は、階段を上ってすぐ。


 麻実ちゃん、あたしと話す気なのかな……

 それか、お母さんが無理やり……?