ダメだと分かっていたけれど。




『はい。ケンカしちゃって、今は……でも、やり直したいんです。』



 あの、楽しくて幸せな……


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「中二のあの頃を」


 そして、見つけたんだ。


「教室で抱き合う二人を見て、思った。なんで俺じゃないんだって。ワガママなのは分かってる。こんなこと言える立場じゃないって。けど、すげぇー好きなんです。蛍が、今も……」


 そして気づいたら、写真を撮っていた。


「ごめんなさい!!」


 目の前にいる池谷に頭を下げた。


 もう、分かってる。

 俺がした、最低なことを。



「……お前が謝る相手は俺じゃないだろう。」


 そう言って池谷は、俺の後ろを指さした。



「…あっ……」


 細い声を出しながら目に涙を浮かべている、愛おしいあの子。


「ほ、たる……」



「じゃあな。」


 そう言って、俺のそばを離れていく池谷。


 この時の言葉は、大人だと、俺には敵わない相手だと、固く思ってしまった。


「……うっ……」


『自分の恋を大事にしろ。これからは、お前が蛍を守れ。』