ダメだと分かっていたけれど。




 あたしがそう言うと、瞬はあたしの方を向いた。


 そして、頭を下げた。



「ごめんな、小泉」



 嫌だ。


 瞬だけ悪者になんてなってほしくないよ。


 違う。


 そう言いたいのに、言葉が出なかった。


「校長、それなりの覚悟は出来てます。だから、小泉は……」



 やめて、瞬。


 いつもいつも、守ってもらってばかりじゃ嫌。


 あたしは、瞬と一緒がいいの。


「……ち、がっ……」


 あたしは走って校長室を出た。



 もう、聞けないの?


 あの、優しい声。


 もう、見れないの?


 あの、笑顔。



 全て、終わってしまったのですか……?