語尾に「?」が付いているのは、あたしが信じたくないと思ってるから。



「ちょっと、なに言って……」


「えー、いいじゃない。」



 先生にとって生徒とは、勉強を教えるもの。


 あたしにとって瞬は、先生なんてものじゃないけど。


 やっぱり、子供(ガキ)より大人の方がいいもんね。

「……そうですか。いいなぁー、ラブラブで」



「え、ちょ、ほた……」



 瞬、さようなら。



「じゃあ、林先生、いけっち、さようなら」



「えぇ」


「ちょっと、待って……」



 くるりと後ろを向いてから、瞬の話も聞かずに走って行った。



 『いけっち』なんて二度と呼びたくなかったのに。


 また、終わった恋。



 でもね、信じられないあたしはバカなんだね。


 あの、優しい瞳。


 優しい声。


 優しく抱きしめてくれたことも。



 全部、嘘だったなんて思えない。


 信じたいだけかもしれない。


 けど、どうしても好きなの。