「あの女、言ってなかった?写真を渡されたって。」
……そんなのは聞いてないけど。
「なにそれ。」
「……でも、お前あの女に写真渡されただろ。」
「……うん」
待って、有雅はなんでそんなこと知ってるの?
いつからあたしの近くにいたの?
「あれ、俺があの女に渡したんだよ。」
…………。
……有雅は、何者なの?
「待って、意味、わかんな、い……」
言葉が詰まる。
早く聞きたくて。
でも、心の整理がつかなくて。
「お前が池谷に惚れてることは分かってたよ。だから、あの女に言ったんだ。」
いつからいたの?
いつから知ってたの?
分からない、分からない。
けれど、とてつもない恐怖を感じた。


