「……でも、あいつはどうなのかな。」


「……」



 何言ってんの?



「……瞬は、愛してくれてるもん!あんたなんかとは違って!!」


 あたしは、ベンチから立ち上がって叫んだ。


 有雅とは、違う。


 瞬までバカにするなんて……信じられない。



「……でもさ、この時だって女にしがみつかれてさ。」



 そう言って有雅が出してきたのは、実花さんが瞬にしがみつく写真。



 たしか、あの時あたしは近くにいた。


 ……なんで、有雅がこんなの持ってるの?



 もしかして、あの時……



「……どういうこと?」


「昨日も、保健の林といたよ?」


「……そんなのっ」


「お前、遊ばれてるんじゃない?」



「……そんなことまで言われたくない」



 有雅がなにを知ってるかは分からないけど、瞬とあたしのことに口を出してほしくない。



「……めんどくさいから、言うけどよ。実花って女に何かされたろ?」



「……うん。もう……」



 昔の話だけど。