有雅にも感じなかった気持ちに気付いて、すごく惚れていたと思う。
小鳥の鳴き声は優しくて、慰めてくれてるように感じる。
……と。
「へぇー……そんなにあいつのこと好きなんだ……」
「えっ?」
「よぉ」
後ろから声がして見てみると、有雅が立っていた。
「な、なによ」
「そんな睨まなくても……」
有雅は相変わらず、憎たらしく笑った。
「……なんか用?」
「懐かしいよな、ここ」
無視って……
「小さいころは、よく遊んだよね。」
「蛍はめっちゃこけてたけど。」
「そうだっけ?」
そんなこともあったっけなぁ……
そう思っていたら、有雅はいきなり言ってきた。
「……お前は、そんなに池谷が好きなの?」
……なにそれ?
「……好きだよ。」
そりゃあ、ものすごく。


