違うでしょう、あたし。


 瞬とこうなりたくないでしょう?


「じゃあな」



 瞬は、そのまま歩き出した。



「あっ……」



 待って、待って……


 もしも、このまま瞬があたしに幻滅して、離れちゃったら……?


 それこそ嫌だよ……



 でも、あたしの『待って』の言葉は、信じられない気持ちと怖い気持ちで出なかった。



 瞬がいなくなってからもボーっと突っ立っていた。



 どうするの、あたし。




 瞬……あたしは……







 ねぇ、神様。






 あたしは、どうしたらいいですか?



 有雅のことも、瞬のことも。




 どうしたらいいのか、分からない。





「へぇー……小泉さんと池谷先生ってそういう関係なんだ……」