ダメだと分かっていたけれど。




「……引っ越すことになってたから。」



「なんであたしに何も言ってくれなかったの……」



「だって、別に言うことでもないじゃん」



「……な、にそれっ……」



 確かに、有雅からしたらあたしなんて遊びかもしれない。


 でも、幼なじみだったじゃん。


 幼なじみとして、言ってくれなかったの?


 それとも、あたしは……


「あたしのこと、ずっとどう思ってたの?」


 有雅にとってあたしは、恋人でも、幼なじみでもなかったのかな?


「……抱ける女」


 うそ、でしょ……?



 あたしだけ?


 今もアルバムを開けば、有雅が隣にいる写真ばかりあって。


 『恋人』っていう存在だったわけで。

 『幼なじみ』っていう存在だった。


 そう思ってたのは、あたしだけ?



「嘘。」


 そんなの、信じたくない。


「嘘じゃないし。最初は俺だって、蛍を幼なじみだと思ってた。大事だった。でも、中学入って変わった。男と女なんだぜ?俺らは。」


 有雅は、悪いと思ってないようだ。



 じゃあ、じゃあ……



 幼なじみには、戻れないの?