そこには、笑顔の先生がいた。




「なにー?小泉って小森と知り合いだったんだ?」




 救われたような気持ちになった。



 けど、ハッと気づいた。



 先生、誤解してないよね……?



「あのっ……」



「小泉。休んでたから、今日居残れ。」




「……はい」



 絶対、嘘。




 病院で、勉強教えてくれてたし。



 っていうか、先生が居残らすときって勉強関係ないし……



「職権乱用……」



「んっ?なに」



「……いえ。」



「とりあえず、座れ―!ホームルーム始めるぞ。」



 あれ……?


 もしかして、先生は守ってくれた?


 だから、あえて有雅に何も言わせないように……?


 妄想かなぁ?


 でも、いいの。



 その時、席に戻るみんなの中で、先生が振り返ってあたしに軽くピースした。