「えっと……どこ座る?」
「ここでいいじゃん。ってか、ここしかないし。」
「うん、そうだね。」
今、放課後になってファーストフード店に真心と来ている。
あたしの〔相談〕を聞いてもらうためだ。
もう注文も終わり、頼んだ食べ物を持ちながら、席を探す。
平日だというのに、店は混んでいる。
まあ、あたし達の学校は他よりも少し早く始まるからそう思うだけで、まだ春休みを満喫していたりする人で溢れかえっていてもおかしくない。
そんな中、やっとのことで席を見つけた。
あたしと真心は、向かい合わせで座る。
「蛍、早速本題入るよ、いい?」
「うん」
真心は、食べ物を机に置いてすぐ言った。
周りのみんなは、ギャーギャー騒いでいるけど、あたし達はそれどころじゃない。
だって、あたしが恋したから。
「蛍の好きな人って誰?って、聞く前に……よかったぁ……」
「えっ、真心……?」
真心は泣きかけていた。
どうして……?
「あたし…もう一生蛍が恋できないかもって……心配だったの……」
真心……
なんで真心が心配するのか、あたしは分かっていた。
「真心、あたしが有雅(ゆうが)のこと、気にしてたの知ってたんだ……」


