もちろん、恋なんて初めてのあたし。



 でも、確実に有雅のことを好きになっていった。



 けれど、ある日を境にあたし達の関係は悪くなっていく。


「有雅!あのさ、日曜……」


「ごめん、無理。」


「そっか……」


 いつの間にか、デートはしなくなっていた。


 でもあたしは、偶然だとか、忙しいんだろうとか言って、信じてた。



「蛍~!最近、どう?有雅とは。」


「別に、大丈夫……」


「……そう。なにかあったら、頼ってね。」


「ありがと、真心。」



 真心にまで心配された。




 ねえ、有雅。



 なにをしてるの?


 なんで、あたしとデートしてくれないの?


 こんなの、恋人って言える?




 心の中は、黒い渦を巻いていった。



 心も疲れ果てた、ある日。



「今日も、独り……」


 帰り道を歩いていた。