「真心のこと、傷つけたくなくて、黙ってた。でも、違ったねーー!!バカだー!!」


「すぅ……蛍!頼れ!ばーか!!」


「口悪いんだよ!!真心!」


「あんたも!」


 そう言って、目を合わせると、あたしと真心は笑い合った。



「じゃあ、最後にごめんねっていいあおーう!!」



「うーん、分かった!!」



 テンションが上がっているあたし達は、再び叫ぶ。



 今までの、ごめんを乗せて。



「せーのっ!!」


「「ごめんねーー!!」」



「……」


「……」




 叫び声が、静かな病室に響く。



 少しの沈黙の後。



「……ぷっ」


「アハハハハハッ」



 また、笑顔になる。



「ちょっ、どうしましたか!?」



 看護士さんが、慌ててやってきた。



 小鳥の小さなさえずり。


 雲一つない青空。



 今日は、あたしの心の様に、晴れ渡っていた。