「ああっ!」

 茎雄は予想しなかった行動だった。

 巨人は柿雄とキスをした。

 茎雄は男同士のキスを見ているようで、吐き気さえ感じた。

 口と口をつけた長い時間だった。

 巨人と柿雄の口が離れるときに、巨人の口から大量の水分が放出されていた。

「柿雄!」

 と、茎雄が言うが柿雄に反応はなかった。

 巨人はむっくりと起き上がると、フラフラと歩きだした。

 行く当てもないはずなのに、巨人は必死で歩いていた。

 大きな音が響いた。

 巨人が力尽きて、前に倒れた。