「ウワッオ!」

 と、柿雄が先に飛びかかった。

 巨人は動じず、柿雄がくるのを待っていた。

 そこに柿雄がくると巨人はぐっと抱いた。

「離せ……」

 巨人に強く抱きしめられて、柿雄は身動きができなかった。

 形勢は柿雄に不利だった。

 このまま巨人があっさりと勝って、柿雄を食べてしまうのか。

 茎雄は巨人同士の闘いの行方が気になった。

 もう柿雄は駄目だと思った瞬間だった。巨人にヘッドバットをして攻撃した。

 巨人はひるまなかったので、柿雄は何度も巨人の顔面にヘッドバットをした。