「ん?」

「どうした?」

「聞こえる」

「何が?」

「昼間と同じ……」

「耳は大丈夫か?」

「昼間、体験したので、今は何とか大丈夫だ」

 柿雄の目は鋭くなっていた。

「近いのか?」

「そのようだ」

「おい!」

 茎雄の目の前に巨人が現れた。