「それはいいのだが、大変だぞ」

「それは承知しているわ」

「食べ物もそうだけど、服とかどうする?」

「あのままでいいんじゃない」

「裸だぞ」

「寒くないみたいだし」

「そういう問題じゃなくて、外とか歩けないだろう」

「警察も無視してくれるなら、全て大丈夫じゃない」

「それにこれ以上大きくなったら家に入れないじゃないか」

「そんなに心配しないで、何とかなるから」

「心配するなって言われても、心配だよ」

「ああっ!」

 と、柿江は茎雄の背後を指差した。