茎雄は深く眠れなかった。

「あなた……」

 と、柿江も朝早く起きてきた。

 茎雄はうなずいた。

「あいつは?」

「まだ、寝ているわ」

「そうか」

「で、どうするの?」

「あの子を育てるにしても、まずは警察に行こう。それで二人で育てられるのなら、育てよう」

「あなた……」

 柿江の目には涙が浮かんでいた。