「ねータロくん、本当にそよの事好きだったらどうする??」

彼らが去ったあと、隣にいた千砂までからかってくる。
知砂は同じクラスで常に一緒に行動してるから、すれ違うたびにからかわられている事を知っている。

「好きな事はぜっったいないよ」

私が否定すると、もし!さ!とまた聞き返してきた。


「もし、、」

無造作のふわっとしたマッシュヘアに片耳ピアス。可愛い顔してバスケ部。
もう3年生だから引退しちゃったけど。
正直見た目は花マルだった。
目立つグループにいるから、このからかうノリが始まる前から私はタロくんの事を知っていた。
田沼からタロがお前の事可愛いって言ってたよって聞いた時は正直すごく嬉しくなって1人でジタバタしてしまった。
けど私直接関わった事ないから外見しかしらないし。



そうそう、


「私タロくんの事全然知らないもん。」



「なら知ってみればいいじゃん!」

すぐに言い返されて、知砂の勢いは興奮の混ざってきたようだ。

「ねぇ、だってもったいないよ!
行動しないと始まらないんだよ!
しかももう11月だから、あと少しで
冬休みで、それ終わったらすぐ家庭学 習期間だよ!??!」