背伸びしてジャンプして。


えっどうしたの?っという真子奈の声が聞こえるのはもう私の後ろ。
走れ私!!!学校から出て15分たった?
まだいるかな、お願いだからまだ残ってて!
間に合って!お願い!!!
走ってる途中でタロ君がいる集団とすれ違った。

「おーそよじゃん!」

という田沼の声はほぼ無視。だってタロ君がいなかったから。
そんなすぐに探せるほど目が養ったのかと自分で思って恥ずかしくなるけど、なんか嬉しい気持ちにもなる。



まだ学校にいる??
それとも用事があって先に帰ったの??
タロ君の進路も知らない。
センターがあるなら学校で勉強してるかな。
何も知らない何も知らない、知りたい



息切れをして学校の中へはいる。
玄関には3人ほどの生徒の姿。
けどタロ君はいない。