天国からの愛してる[短編]

4*



そして…あれから1週間。




君は何も食べない。



何も口にしない。




ただ、水を飲み、泣き、吐く。




それの繰り返し。




君が水を飲むと、俺はとても安心する。




でも君が泣くと、俺も泣く。




触れられなくても、ただ君の頭を撫で続ける。



君が吐くと…俺は、とてつもなく叫びたくなる。




俺みたいな存在のせいで、なぜ君がここまで苦しまなければいけないんだ…。



ただ後悔だけが俺を襲う。



こんなに、君を苦しめるのなら…出会わなければよかった。




もう…どうすればいいんだ?




俺は…君のために何ができる?




こんな俺に…何ができる?



……何もできない。



ただ、俺の存在を知らない君の隣にいるだけ。




いないのと…同じ。




すると…彼女がポツリ、ある言葉を口にした



「会いに…行くよ」




会いに…行く?



ダメだ!



そんなことをしても…!




俺は会いたい。



君を抱きしめたい。



君にキスをしたい。



でも、ダメなんだ。



俺は…そんなことは望まない。



君には生きていてほしい。



生きて…幸せになってほしい。




「ダメだ!やめるんだ!君が死んで何がしたい!?やめるんだ!やめろぉぉぉぉーーーー!」





俺の叫びは…君に届かない。




君はただ、台所から包丁を持ってくる。




それを…自分の手に。





「やめろよ!なぁ?やめてくれよ…?俺は…そんなの望んでない!俺は…!そんなの望んでない!!!!君は生きるんだ!俺が死んだだけでいい!君は……生きるんだ!!!!」




俺は涙ながらに一生懸命に訴える。



生きろ。



死ぬな。



生きろ。




死ぬな。




……でも、そんな願いもむなしく…君は、自分の手を動かす。



「これで…あえ、るわよ」




「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」