先輩は目を見開いている。
それもそうだ。今は3ーAは1位で1ーAは半周差のビリ。
「ちょっと遅れるけどすぐ追いつくんで!」「待たないから!」
僕は手をだし、自分の頬をものすごい力で平手打ちした。
よし!
「1ーA!1位とるよー!!!」
周りからは痛い視線。全然気にしない。
後で泣いても知らねーよ?
先輩は、スタートした。来た!
「ごめん未衣!」
「まかせとけ!」
バトンを受け取った。そしたらもう誰も僕を押さえられない。止められない。