トナカイ×トナカイ~いちごのケーキ~

……シャンシャンシャン

どこからか鈴の音……というか、ジングルベルっぽいものがきこえてきた。

それも、空の上のほうから。

「ヘイ、おまちどお」

「なんでトナカイが庭先に来るんですかー(泣)」

ケーキ屋の庭先に、

毛並みの良いトナカイが、

颯爽と降り立った。

空からふってこなかったか?!

「お、今日は兄(あん)ちゃん連れてくのか?

いいよいいよー、そりは重いほうがスリル満点!

兄ちゃん、職業は?」

「は、は、は、……」

やたらテンションの高いトナカイに、

おびえてろくに答えられない中井。

和が助け船を出した。

「彼は、はこび屋よ。」