トナカイ×トナカイ~いちごのケーキ~

「えへへ。実は今度、

『トナカイと中井』ってコンビ結成するんですよ。」

でれっとあたまをかきかき笑って言われても。

「トナカイ×トナカイ……

イイ名前ですね。

どうもお世話になりました。

お二人とも。」

単身赴任だったお父さんが丁寧に挨拶をした。

「いえいえ、自分はなんでも配達屋ですから。」

「今後もヨロシク☆」

トナカイも中井も笑顔全開。

「ばいばーい、おじちゃんたちー」

無邪気な子供の声に見送られ、

ガチャンとドアが閉まったあと。

トナカイの笑顔が一変した。