華が口を開こうとした瞬間、山口が走り寄ってきた。

「一旦部屋に戻れって担任が。暖房で温めてあるから。」


「え…あ、ああ…分かった。ありがとう。」

華は俺のことをみながら去っていった。

しばらくその後ろ姿を眺めていた山口が振り返る。

「好きなのか。」