「ま、明日はクリスマスイヴでしょ?素敵なプレゼントがあるかもね。」 「プレゼント?」 「ううん、何でもない。じゃあ、明日楽しんできてね!」 沙希はそう言って電話を切った。 「プレゼントって何だろう……?」 窓の外はすっかり夜だった。 聖なる日の訪れを今か今かと待っているかのようだった。 初めて大切な人が傍にいないクリスマスイヴ。 私はガランとした部屋で、その日を静かに迎えた。