forever love

「関係ない?でも、知ってほしいから会いたい言ったんぢゃねぇの?」

「えっ?」

「話せよ?」

「お兄ちゃんは、鋭いなぁ…。あのね…。ママが。」

また、親父とババァの話かよ。

でも……。
聞いとかねぇといけねぇ気がした。

「んっ?」

「ママ、今入院してるの。」

「えっ?」

「昨日、急に倒れて。病院行ったんだ。そしたら…。」

目に涙溜めて、静かに話す憂菜。

俺は、ただ頷いていた。

「ママ、癌なんだって…。」

憂菜の目から涙が流れた。

癌?
ババァが?

「そっか…。」

俺は、言う言葉が無かった。

「やっぱり…まだ、憎んでる?」

「憎むって言うか…。どんな奴かも知らねぇんだよ。20年間以上も、俺はほったらかしだぜ?憂菜もわかんだろ?施設の孤独さ…。」

「うん…。」

「施設生活のせいで、俺は大変だったんだよ。高校は、私立しか行けなくて、警察の世話にもなりまくった。必死にバイトして、勉強して、大学行って。短大なのに3年も通っちまったよ。」

会いたいなんて思わねぇよ…。

「ごめん…。」

肩を震わせながら、憂菜が言った。

「何で、憂菜が謝んだよ。」

「いや、うん…。」

憂菜?
なんか、隠してないか?