-しばらくして、隣国のローザン王国にて-




「初めまして、レイン様。」




ローザン王国の城の一室で私はドレスの裾を掴み頭を下げていた。




「君が、ソビュール王国のソフィア・ソビュール・・・。」




初めてお会いしたレイン様は、とても綺麗な顔立ちだった。


でも、肌の色がまるで病気かのように青白くて、体調が悪そうな顔だった。




「あの、レイン様・・・お顔の色があまりよろしくありませんけど・・・・・・。」




失礼かと思ったけど、聞いてみるとレイン様は冷たい目で私を見た。




「生まれつきだから・・・。」




そう言ってレイン様は、私から顔を反らした。


込み入った話を聞いてしまったのかもしれないと思って見ていると、レイン様が口を開いた。




「俺は、好きじゃない奴と結婚するつもりない・・・。
結婚したとしても愛してなんかいない・・・。
だから、自惚れないで・・・。」




レイン様に冷たくそういわれて、私はボーッとしてしまった。