「いやぁ~~~~~~~~~~!!
私の姫様が他の野朗に取られます!!」




涙を流しながら言うマリーに苦笑していると、マリーの後ろに人影が見えた途端、マリーの頭をポカッと叩く音が聞こえた。




「マリー、五月蝿い。」




叩いたのは私のもう一人の専属の執事。


マリーとよく似た容姿のこの子はメリー・フルール。



マリーとメリーは双子の私専属のメイドと執事です。




「な、何をするの!?メリー!!」




叩かれたマリーは叩かれた頭を撫でながらメリーに詰め寄る。




「何って五月蝿いから叩いただけ・・・。」

「これが、五月蝿くしないでいられますか!?
姫様が結婚するんですよ!」

「知っているよ。
大体、それを今知っているマリーは本当に姫様のメイドなの?」

「なっ!?そういうメリーこそ最近、姫様の側を離れているじゃない!」

「それは、別の仕事があったからって前に言っただろ。」

「何よ、メリーなんて・・・どうせ、羊みたいな名前でしかないくせに・・・。」




涙を目にたくさん溜めて言うマリーにメリーは溜め息をついた。


そして、私の方を見てメリーは冷静に言った。